皆さん! こんにちは 補聴器ソムリエの洞です。
出来るだけ分かりやすいお話しに努めてまいりましたが今日はほんのチョットだけ難しい話しをさせてください。 「音の聞こえるしくみ」について簡単にお話ししてみたいと思います。 突然ですがここで問題です。 音を聞いているのは体のどの部分でしょうか?
残念! 耳は音を拾っているだけなんです。 正解は「脳」です。 耳で拾ってきた音を脳で聞き取っているのです。
下の図を見てください。 耳の構造図です。 もしかしたら耳鼻科のお医者様の壁に飾ってあるのを見たことがあるかもしれません。
「耳」から「脳」までの構造を示していますが、ゴチャゴチャしていて何のことやらサッパリわかりませんよね。 そこでもう少し簡素化された図に置き換えてみましょう。
これが簡略図です。 糸電話の糸の先に水没したピアノがあり、そのピアノから電気コードで脳に繋がっていると思ってください。 ここに誰かの声が耳から入ってきましたよ。
耳の穴を通過した声は紙コップの底(こまく)を振動させます。
紙コップの底の振動が糸電話の糸(実際は糸ではなく耳小骨と呼ばれる骨)を振動させます。
糸の振動が内耳と呼ばれる管の中の液体(リンパ液)を揺らせます。
液の揺れが内耳の中に水没しているピアノの鍵盤(有毛細胞)のうち、声と同じ高さの鍵盤を弾きます。 このピアノには約1万5千個もの鍵盤が付いています。
ピアノのどの鍵盤を弾いたかという情報が電気コード(聴神経)を通って脳に伝わります。 右耳からの情報は左脳へ、左耳からの情報は右脳へ、左右逆の脳に伝わります。
情報が脳に伝わって初めて声を聞き取ることが出来ます。
これで音を聞いているのは脳だということをご理解いただけましたか? しかも反対側の脳だったんですね! 人間の体の部品は目も耳も手も足も右側は左脳に、左側は右脳につながっています。 左脳に脳梗塞を発症すると右側が半身不随になってしまうのは、そういう理由からなんです。 人間の体って本当に面白いものですね。
ではここでもう一度だけ耳の構造図を見てみましょう。
ゴチャゴチャしていたのが、ほんチョットだけスッキリしましたか?
もちろん本物のピアノが入っている訳ではありません。 もっと不思議なものが入っていますよ。 では次回、この内耳についてもう少し詳しくお話しさせてください。
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Moira (月曜日, 09 9月 2019 04:35)
すごく分かりやすくてビックリしました!
とても勉強になります!