皆さん! こんにちは 補聴器ソムリエの洞です。
今日は前回の続きで、内耳(ないじ)についてもう少し詳しくお話しいたしましょう。
前回この内耳のことを“ピアノが水没している管”と紹介しまいした。
本当にピアノが入っているのでしょうか? 内耳は伝わってきた音の“高さ”と“大きさ”を解析して脳に報告する働きをしています。 では内耳のしくみは一体どうなっているのでしょうか?
内耳の大きさはカタツムリと言うより小型のタニシくらいで大変小っちゃいんです。 巻きを解いて管を真っすぐ伸ばすと長さが3cmほど、太さは2mmほどしかありません。 ではその管の中はと言いますと・・・
リンパ液という液体で満たされています。 ここに耳から音が届きますとリンパ液が揺れるのですが、音の高さによって揺れる場所が違ってきます。 たとえば「ピー」という高い音が届きますと・・・
内耳の入口付近のリンパ液が揺れます。 次に「ブー」という中くらいの音が届きますと・・・
内耳の中間付近のリンパ液が揺れます。 最後に「ボー」という低い音が届きますと・・・
内耳の奥付近のリンパ液が揺れます。 これは例えば空瓶の口に息を吹きかけると「ボー」という低い音が鳴りますが・・・
瓶の中に水を加えていくと鳴る音が高くなっていきます。 それと同じ理屈です。 ではリンパ液の中には何が沈んでいるのか、リンパ液を抜いてみましょう。
本当にピアノがあらわれるのでしょうか? あっ!何か見えてきましたよ。 あれは何でしょうか?
3列と1列で、まるでピアノの鍵盤のようにキレイに並んでいるものが見えてきましたが、これは有毛細胞(ゆうもうさいぼう)と呼ばれる毛の生えた細胞です。 リンパ液の揺れを感じて脳に伝えるセンサーの役割をしています。 これが実際の有毛細胞の写真です。
本当にキレイに4列で並んでいるでしょう。 この幅2mmの細い管の中に有毛細胞が1万5千個、びっしりと敷きつめられています。 そしてピアノの鍵盤のように有毛細胞ひとつひとつに担当の音の高さが決められています。 音が伝わってくると「どの有毛細胞が揺れたのか」で“音の高さ”を、「どれだけ大きく揺れたのか」で“音の大きさ”を瞬時に読み取り、その情報を脳に届けるんです。 小っちゃいタニシのクセに高性能なんですね。 それだけじゃありません。スマートホンに搭載されているジャイロセンサー(傾き感知機能)も付いています。
三半規管(さんはんきかん)というのは聞いたことありますよね? 平衡感覚を保つための器官ですが実は内耳の一部です。 三半規管の中もリンパ液で満たされています。 内耳ってスゴいでしょう! まさに超小型ハイテクセンサーです。 ただ高機能がゆえに大変デリケートなものでもあります。 年齢、ストレス、病気など、様々な影響を受けることにより不具合を起こしてしまうことがあります。 どんな不具合なのかはまた別の機会にお話しさせてください。
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