皆さん! こんにちは 補聴器ソムリエの洞です。
これまで難聴の中で最も患者数の多い「加齢難聴(年齢とともになった難聴)」の原因は、内耳(ないじ)の中の有毛細胞(ゆうもうさいぼう)を失ってしまうことと説明してまいりました。
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では、そもそもなぜ有毛細胞は年とともに少なくなってしまうのでしょうか? これは①内的要因(耳の中で起こる原因)と、②外的要因(耳以外で起きたことの影響を受けた原因)に分けて考えてみましょう。 今日は外的要因についてお話しします。 お医者様のお話しですと有毛細胞の損失は“耳周辺の血管の動脈硬化”が原因と言われていますが、耳以外の病気が引き金になっているケースも多くあります。 たとえば・・・
高脂血症の人はそうでない人に比べて難聴の発症率は約2倍、糖尿病の人はそうでない人に比べて難聴の発症率は3.7倍、腎臓病の人はそうでない人に比べて難聴の発症率は約6倍と言われています。 65歳以上で腎臓を患ってしまうと、全員難聴になってしまう計算になります。 さらに糖尿病や高血圧などの成人病の場合、病気そのもので難聴になってしまいますし、それを抑える薬の副作用でさらに難聴が進んでしまうというケースもよくあります。 これら疾病の治療中に聞こえに不自由を感じることが起こったら、まず主治医に相談されることをお勧めします。 これ以外に“ストレス”の影響を受けて有毛細胞が抜けてしまう事例も報告されています。 薬の副作用やストレスの影響を受けるということは、有毛細胞が大変デリケートなものであるという証拠です。 体の中で最も繊細な部位と言えるでしょう。 我々は“耳の奥に一度失ったら二度と戻ってこない左右1万5千本づつの貴重な財産を授かっていて、そのお蔭で周りの人とコミュニケーションをとることが出来ている”という認識を持ってください。 そのうえで今後のお話しを聞いていただけたらと思います。
次回は内的要因についてお話しします。
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