皆さん! こんにちは 補聴器ソムリエの洞です。
今回もなぜ難聴になるのか?(有毛細胞が抜けるのか?)についてのお話しです。 突然ですが皆さんは「イースター島」ってご存知ですか?
南米チリの首都サンディエゴから西へ3,700kmの太平洋上に位置する全周60kmほどの火山島です。 「イースター島」の名前をご存知なくても「巨大なモアイ像のある島」といえばご記憶の方も多いでしょう。
このイースター島出身者を対象にある調査が行われました。 45歳以上の島の出身者90名について聴力検査を行い、その結果を次の a,b,c の3つのグループに分けて集計してみました。
a.ずっとイースター島に住んでいる人、 b.チリに移住して少し(3~5年)経過した人、 c.チリに移住して長年(6年以上)経過した人、に分けて集計した結果、なんと a のグループは聴力が低下していないことが分かりました。 また b のグループの聴力は少し低下が見られ c のグループはさらに低下していることが判明しました。 イースター島に住んでいれば耳は悪くならないが、チリに住むと耳が徐々に悪くなってしまうという結果です。 「イースター島」と「チリ」で何が違うのでしょうか? それは・・・
イースター島での自然に恵まれた生活に対し、チリでの都会の生活騒音、ストレス、脂質の多い食生活、酒・たばこの習慣、等の生活環境の違いが難聴発症の原因と考えられています。 同じくアフリカのスーダン地区の原住民は高齢者でもほとんど聴力が低下しないことが判っています。 実は加齢難聴は文明社会独特のものなんですねぇ!
特に生活騒音は特別大きな音ではなく、小さな音でも日々さらされ続けることにより聴力の低下をまねくと言われています。 テレビをイヤホンやヘッドホンで見る、耳の聴こえに合わせていない補聴器、集音器を付けるなんてもっての外という訳です。
毎日粗食で酒もたばこもやらず、遥か遠くから微かに聞こえるうぐいすの声を聞いて春を感じ、鈴虫の声を聞いて秋を感じるような生活を続けていれば難聴にはならないということなんですね。
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